夫婦関係修復と元鞘

「新婚の時の関係に戻りたいと思っています。先生なんとかなりませんか?」

こんな質問をよく受けます。
関係修復という言葉は使いやすい言葉ですので私はよく利用します。
ただ、厳密にいうと関係修復という目標に向かうこと自体無理であり、かつ不必要なことだと思っています。

「昔楽しかった関係に戻りたい」
離婚せず継続を望まれる方の多くがそう言われます。

しかし、時間は戻らないものなのです。

その時と比べてあなたは変わっていませんか?
周りの環境は変わっていませんか?

答えはは確実にイエスです。
変わらない人はいません。変わらない環境はありません。
その中で昔の関係に戻ったら昔のような関係になれるとは限らないのです。

「いやいや、自分たちはまったく変わっていません」と言われ方があるかもしれません。

じゃあ、年齢も変わっていませんか?

その質問は多少乱暴ではあります。ただ、私が言いたいのは、変わらないということは不可能なことなのです。

さて、関係修復と同じような意味で元鞘に戻るという言葉があります。
いくら鞘を前と同じにしても、刀が変化していたらはいらないのです。
そもそも鞘は壊れていて修復不能なのですから。。。。。。

鞘の部分
不倫した側の人間がよく「なかったことにして不倫の前の状況に戻りたい」
と言われます。しかしされた側からしたら、なかったことにするなんて無理なのです。
昔機能していた鞘は裏切りという感情的なダメージを受けて修復不可能なのです。

ではどうしたらいいのか?
関係修復、元鞘に戻るということがゴールではないのなら答えはなんなのか?

新しい関係、新しい鞘をつくるということです。
そしてそれは今まで二人が作った事の無いまったく未知の物である可能性が高いのです。

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この記事を書いた人

心理士として、カップル、夫婦を軸に臨床活動、研究活動をライフワークとしています。。主に、不倫、セックスレスなどからの夫婦の修復や、意見がズレる時の葛藤解消を専門にしています。

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